一粒中国語教室の李です。
“陪考団”との言葉を聞いた事がありますか。この言葉は新しい言葉ではなく、毎年大学受験の日になると、会場外で多彩な”陪考団”も共に登場します。
中国の高考(大学受験)は毎年6月に行われますが、今年はコロナの影響で1か月遅れ、は7月7日から9日まで行いました。試験会場外では多くの “陪考团”メンバーが赤い服を着て応援しました。
※下記の写真は「直击上海高考现场:全家穿红衣送考,“最牛陪考团”也来了」(澎湃新闻)から引用しました。
さて、“陪考団”ってどんな意味でしょうか。
ここでの“陪考”は「試験場まで付き添う」で、“团”は保護者、教師と学生等から構成された「グループ」を指します。
よって、 “陪考团”の意味は「保護者、教師と学生等から構成された試験会場まで付き添うグループ」になります。
“陪考团”は受験生を応援するために、縁起の良い言葉などで応援します。
例えば、一举夺魁 、旗开得胜などを挙げられます。
試験会場外で、保護者らの“陪考团”メンバーがひまわり(向日葵)の花を高く挙げながら受験生を応援する風景が注目されています。その動作の寓する意味は、ひまわり(向日葵)を高く挙げる「高举向日葵」の「举」と「葵」を、「一発で一番上位の座を取る」ことを意味する四字熟語の「一举夺魁yījǔ duókuí」に掛けているのです。
また、チャイナドレス(旗袍)を着ていることも寓意があります。チャイナドレスは中国語では「旗袍」と言い、“旗”は四字熟語の「旗开得胜qí kāi dé shèng 」の”旗”と同音同字のためです。
「旗开得胜qí kāi dé shèng 」の意味は: (広く種々の事柄に用い;軍隊の旗を振るやすぐに勝利を得る→)戦いを始めるや否や勝利を収める,さい先のよいスタートを切る,物事を始めたとたんに好成績を収める.◆常に後に「马到成功」を伴います。
【马到成功mǎ dào chéng gōng】の意味は「着手すればたちどころに成功する」です。
“陪考団”の応援風景だけから見ても、受験生らがすごく期待され大切にされている反面、そのプレシャーも表現できないほど大きいでしょうと肌で感じられますね。