神戸三宮一粒中国語教室の李です。本日は「水泳の学びから考えた中国語の学習」をテーマにして書いてみました。
水泳の学びから考えた中国語の学習
1.きっかけ
2.私の水泳の学びについて
3.水泳の学びを通して考えた中国語の学習
4.まとめ
5.※中国語の水泳関連基本用語リスト
1.きっかけ
今年(2020年)9月には、水泳を学び始めて5年間になりました。水泳を学んでいく中で、中国語の学習(語学の学習)と非常に似ているところがあると思っています。水泳の学びから中国語の学習に何か良いヒントがあるかもしれないと考え、これをテーマとして書いてみることにしました。
2.私の水泳の学びについて
5年前、「旱鸭子hànyāzi」泳ぎのできない人)」である私は水泳の学びを決心しました。実は、中国では日本と違い、学校(小中高を含める)には基本的にプールがなく、レッスンとしての水泳学習もありません。夏の田舎に行けば、男の子はパンツ一丁で池や川で泳ぐ風景を目にすることもありますが、女の子はそれができません。なので、中国の女性は水泳をできる人が少ないです。私の周りの同年代の人もほとんど水泳ができないです。私にとって水泳は憧れのスポーツの一つになります。いつかやりたいとずっと思ってきたので、5年前からやっと始めることができました。「泳げるようになりたい」のほかに、もう一つの目的は「水泳を通して健康づくりしたい」です。
※【旱鸭子】hànyāzi:泳ぎのできない人。ユーモアを含んだ言い方。
最初の3年間:「我慢の時期」
週1回、1回30分の初心者コース「目ざせ25m」に入りました。最初は水に入ることですら怖がりました。いつどのぐらいできるのか全く想像できないので、できるだけ欠席しないように続けることだけはしっかり実行しました。
約3年経った時点では25メートルを泳げるようになりましたが、いつも力が入りすぎてへとへとになります。その後は、先生の指導の下で「脱力」して楽に泳ぐことを意識して練習してきました。
今年はコロナの影響で、数か月間の休みもありましたが、7月からは隙間の時間を使って週一か二回泳ぎにいくことにしました。いかに体力を保持しながら、継続的に楽に泳げるのかを考えながら、練習に励んでいます。
そして、今年の9月には人生初の「40分で1000メートル突破」ができ、なかなか継続的に泳げないクロールが「連続10往復(500m)」をできました。まだ初心者との段階であり決してうまく泳げているわけではありませんが、数十年も貼られた「旱鸭子hànyāzi」のラベルを外すことができて、ものすごく嬉しくて、有頂天になりました。
次は、中級のコースに参加して、泳法を身に付けてもっと楽に泳げるようになりたいです。また、泳ぐことを通じて健康づくりをしていきます。
この5年間続けて来られる理由
この5年間続けて来られる理由が何かを考えてみました。
まずは、「泳げるようになりたい」との強い願望をもっていることを挙げられます。失敗しても前に進まない時もこの強い気持ちは自分の背中を押して止まらず継続してこられたと思います。
次は、他人との「横向き比べ」をせず、自分との「縦向き比べ」をして、満足感と達成感をたっぷり味わうことです。「旱鸭子hànyāzi」から25mを泳げるようになっただけで十分に嬉しかったです。1000メートルを泳げた時には有頂天になり、達成感・満足感がいっぱいで感慨無量になりました。
それから、「楽泳」を目指した練習は楽しくて疲れを忘れさせること、忙しい時は無理せず休むことを挙げられます。
3.水泳の学びを通して考えた中国語の学習
「水泳ができます」の中国語は“我会游泳”,「中国語を話せます」の中国語は“我会说汉语”。水泳も中国語も技能の一種であり、ここでの「できる」の中国語はどちらも「会」を用います。この共通の中国語の「会」のように、水泳の学びもきっと中国語の学習と似ているはずです。私の水泳の学びから「中国語の学習」に参考できる大きなヒントがあると思っています。
この5年間の水泳の学びをイメージ図で表すと概ねこんな感じになるかと思います。習得度は均等的な右肩上がりではなく、「我慢期⇒応用実践期⇒飛躍期」の階段上がりのような形になっています。
中国語の学習(語学の学習)の習得も極めて似ていると考えます。習得度の上がり方は均等的な右肩上がりではなく、異なる高さの階段を上るような上がり方になるのではないかと考えます。実際、私の日本語学習の習得も概ねこのような形だったと思います。
中国語の学習の初段階は「声調・発音」との高めの玄関がありま。日本語にはあまり気にしない声調ですが、中国語ではとても重要でずれてしまうと意味が通じず、あるいはまったく別の意味になる場合もあります。ここで何度も訂正されてまた練習、練習してまた訂正され…との反復練習になります。次は基本的な語彙・文法、そして簡単な挨拶・日常会話の学習に入りますが、覚えてまた忘れて、忘れてまた覚えて…との繰り返しで、まさに「我慢の段階」にいると言えます。
次は、前段階で学んできたことを応用したり実践したりする「応用実践の段階」に入ります。言いたいことを思う通りに言えず、書きたいことを正しく書けずと行ったり来たりすることも多いでしょうが、これを中国語で言えた、その中国語を聞き取れたなど、練習量を増やせて行けば成功体験も少しずつ増えていくと考えます。
これから、応用実践による成功体験の増えによって、「もっと話してみたい」との意欲、「次は中国語検定○○級を取りたい」との新しい目標などが自然と出てきます。思う通りにできないこともまだまだありますが、「聞き取れた!話せた!読めた!書けた!○○できた!!」と実感できる時と場面も増えます。「反復練習・多練・楽練」を通じて、どんどん「飛躍の段階」に近づきます。次第に喜びと達成感がいっぱいになるでしょう。
イメージ図で表してみると、次のような感じになると考えます。
4.まとめ
私のこの5年間の水泳の過程を見てみると、まずは25mできるまでの「我慢の時期」を越え、「応用実践の時期」を楽しんで、練習を重ねていく中「1000m」を泳げた時に「飛躍」を感じさせました。そして数十年も貼られた「「旱鸭子hànyāzi」のラベルを外すことができて、本当に全身が喜びに包まれた感じです。この喜びは過去の自分と縦向き比べし、今の自分が前進していることを確認できたからこそ心の底から湧いてきたものだと思います。
中国語の学習も似ていると思います。まずは、無理なく続けて学習し、「我慢の段階」を越え、「応用実践の段階」で「楽練」を念頭において「多練」をこなしていけば、間違いなく「飛躍の段階」に辿り着きます。中国語のレベルが上がっている実感ができない時は過去の自分と「縦向き比べ」をしてみて、確かに進んでいることを確かめたら、喜びが沸き、達成感も味わうことができ、次の頑張る源になるでしょう。
5.※水泳に関する基本的な中国語(20語)
水泳の種類
◆クロール: 自由泳 zìyóuyǒng
◆背泳ぎ: 仰泳 yǎngyǒng
◆平泳ぎ: 蛙泳 wāyǒng
◆バターフライ: 蝶泳 diéyǒng
水泳技法
◆ターンする: 掉头 diàotóu
转身 zhuǎnshēn
翻滚转身 fāngǔn zhuǎnshē
◆キック:[水泳]踢腿tītuǐ,打水dǎ shuǐ
◆もぐる(潜る):潜水qiánshuǐ
水泳用品
◆水泳帽:游泳帽 yóuyǒng mào
◆水泳パンツ:游泳裤 yóuyǒng kù
◆水泳着:游泳衣yóuyǒng yī 、游泳服yóuyǒng fú
◆防水の腕時計:游泳表yóuyǒngbiǎo
◆浮き袋(水泳練習用の四角な):浮袋 fúdài
◆ビート板:浮板 fú bǎn
水泳の施設
◆プール:游泳池 yóuyǒngchí
◆屋内水泳場・屋内プール:游泳馆yóuyǒngguǎn、 室内游泳池shìnèi yóuyǒngchí
水泳競技
◆水泳競技:游泳比赛yóuyǒng bǐsài
◆混合リレー:混合游泳比赛hùnhé yóuyǒng bǐsài
◆シンクロナイズドスイミング:花样游泳 huāyàng yóuyǒng
その他
◆水泳コーチ:游泳教练 yóu yǒng jiào liàn
◆水泳選手:游泳选手 yóuyǒng xuǎn shǒu
例文
水泳ができます。 我会游泳。
1000mを泳げます。 我能游一千米。
水泳が好きです。 我喜欢游泳。
水泳が得意ではありません。我不擅长游泳。
一緒に水泳に行きませんか。我们一起去游泳吧。
let’s 元気よく楽しく学びましょう